教育のノウハウを蓄積せよ

学生時代、私は勉強もそこそこにいろいろなものに手を出して遊んでいました。

その中の一つに芝居があり、母校のOB OG が作ったアマチュア劇団に所属していました。

役者だけではなく、脚本や制作なども担当する事がありました。

その劇団の主催は高校の先生がつとめており、稽古場所は高校の空いている部屋を使わせてもらったりと何かと優遇策してもらっていました。

主催の先生のつながりで、高校演劇の大会などを観劇する機会もたくさんありました。

高校演劇も野球の甲子園のように地区大会、関東大会、全国大会があり、母校も関東大会進出を目標に稽古を重ねていました。

高校演劇の世界にも、やはりいつも地区大会を越えていく「常連校」という存在があり、関東大会へ行くということは、「常連校を倒す」ということになります。

ある時、劇団員の中で「常連校がなぜ常連校でいられるのか」ということが話題にのぼったことがありました。

高校生活は3年しかありません。

その3年で常連校であり続ける安定感のある実力を身につけられるのは、どんな理由があるのでしょうか?

まず、「先輩」があげられます。

優秀な先輩を「見る」ことによって、演技の殻はカンタンに破られます。

「こんなことまでやっていいんだ」と、自分の壁をかなり早い段階で壊してくれる存在が身近にいることが、演技力養っていく中で非常に重要になります。

役者としての一歩目は、恥ずかしさの殻を打ち破ることです。

そして、「稽古手法」です。

実績を積み重ねることによって裏付けられた稽古方法により、効率のよい実力形成がおこなわれていきます。

また、その常連校は通常の大会のほかに自主公演を行っており、舞台に立つ場数が他の高校より多かったのです。

これも実力を作っていく中での方法の一つだと思います。

近年、終身雇用の時代が終わったと言われていますが、まだまだ一つの会社に勤め続ける人の方が多い世の中です。

中途で入社する社員は少なく、学生たちは新卒で就職できなければ人生が終わると考えています。

この雇用形態のデメリットが注目されていますが、私は1つのメリットに注目をしています。

それが、「教育のメソッドを蓄積できる」ことです。

新入社員として入社し、いきなり現場に叩き込まれる例は少ないと思います。(ないとは言いませんが)

まずは研修から始まるのではないでしょうか。

営業部門、製造部門に数日~数か月在籍し、あるいは外部の研修を受講しに行きながら、会社の事や、社会人としての”なんたるか”を学習していくことでしょう。

また、最初の一年を製造部門に身を置きながら自社の製品知識を蓄積していくこともあるでしょう。

新入社員研修は、その会社の社員として必要な実力を作り上げていくのに大切な時間となっていくのです。

あなたの会社ではどのような新入社員研修を行っているのでしょうか?

営業部に座らせて、電話番をさせるだけで1ケ月過ごさせていませんか?

設計部に座らせて、ひたすらに設計資料をノートに書き写させて終わりになっていませんか?

新入社員の実力向上に必要な研修を提供する努力を、あなたの会社はどのように行っていますか?

電話応対は大切な業務ですが、それをやらせるにあたってどのような目標があるのですか?

設計するために知識は必要ですが、それをノートに書き写させる目的は何ですか?

あなたの会社が新卒採用を重視しているのであれば、研修をし、社員としての実力を形成するまでが業務として大切な事なのです。

しかし、現実として、各部署で新入社員の押し付け合いがあり、しっかりした教育がなされない事が非常に多いです。

あなたの会社の社員として必要な知識は何ですか?

どのような能力が求められていますか?

まずはここをしっかりと目標として掲げ、計画的な研修計画を立てましょう。

そして教育のメソッドを確立し、配属するころには一人前になれるような教育法を作り上げましょう。

上位常連校となる若人たちをつくり上げているのは、そうしたメソッドの蓄積なのですから・・・。

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