仕事に回答例はない

小中の義務教育、高校、大学と、多くの人は10年近く学校で学習してきたことでしょう。

勉強の方法や、有効な参考書など、効率的に”お勉強”する方法はたくさんあります。

こうやって、探せばどこかに”回答”が見つかる環境で10年15年と勉強してしまうと、その模範解答に依存してしまう体質が形成されてしまいます。

社会人となり、一人前となる為には、一刻も早くこの”模範解答依存症”を直し、自分で考え、答えを導き出す力を養わなければいけません。

経営者の苦労

経営者の立場にある方は、これをよく知っている事でしょう。

会社の方針や、目標、お金の投じ方などに回答例はありません。

その為、市場調査や、いろいろな分析を行い、会社の行く末を判断していきます。

先憂後楽という言葉がありますが、これは経営者にも当てはまる言葉で、経営者は社員よりも先に憂い、自分の方針管理によって得た成果を確認してやっと喜ぶことができるのです。

模範解答はない

社員も同じように、模範解答依存から、早い段階で脱却しなければなりません。

お客様の購買意欲、トラブルの対応、製品開発、回答の無い物はいっぱいあります。

今まで学習してきたこと、社会人としての経験、先輩の助言、予算、納期等、状況に合わせた最大の回答を常にしていかなければなりません。

それに模範はありません。

答えは企業によって違う

企業が問題に直面している時、その答えは企業によって異なります。

大企業は資金を投じて問題解決をすることが出来ても、中小企業は同じ解決方法が行えるとは限りません。

資金的な問題だけでなく、人材、業種、業界の慣例など、ある企業で解決できても、同じ方法がどの企業でも有効とは限らないのです。

トヨタは回答例の一つに過ぎない

最近、トヨタが世界的な成功を納め、そのやり方が持て囃されていますが、それはトヨタの回答であって、すべての企業の回答とは限りません。

ですが、妄信的にトヨタの模倣する動きが多くあります。

書物やコンサルタントは、トヨタのやり方が回答であるとして、模倣しようとします。

そして、企業の経営者たちは、トヨタの出した答えを、自分の企業の答えとして模倣しようとします。

これは、模範解答依存の考え方に他なりません。

トヨタのやり方は、間違っているわけではありません。

その手法を持って、トヨタは世界に名を轟かす事になったことは事実なのです。

問題は、トヨタの資金力、人材、外注統制力、業界慣例など、トヨタであるが故に成功した手法なのです。

その方法は、ただ模倣するのではなく、どのようにして自分の会社に落とし込むのかを検討しなければならないのです。

トヨタのやり方は正しいのか?

例えば、トヨタのやり方として「なぜなぜ5回」という原因究明方法があります。

トヨタがやっているから正しいと、この5回の「なぜ」を繰り返すやり方を紹介するコンサル、書物、ネット記事がとても多いです。

しかし、5回で真の原因にたどり着けるという根拠はいったい何なのでしょうか?

2回で真の原因に辿りつくことはないのでしょうか?

5回で足りないことは無いのでしょうか?

そこに疑いを持たなければいけません。

その上で、なぜなぜ診断を取り入れるためにはどのような工夫が必要か検討していかなければならないのです。

また、ジャストインタイムの納入方式も、トヨタの外注統制力あっての方法です。

中小企業が真似をしようとしても、うまくいくとは限らないのです。

この方法も、トップが支持したところで現場が同じことを出来るとは言えません。

取り入れるためには、どのように手法を改善していくかを考えなければならないでしょう。

それは、あなたの答えではない

このように、ある大企業が行った方法を「模範解答」として、自社に無批判に取り入れる企業が多い印象です。

コンサル会社も、トヨタのやり方を賞賛し、取り入れることを勧めることでしょう。

しかし、仕事に模範解答はありません。

トヨタの回答は、あくまでトヨタの回答であって、あなたの会社の最善の手法ではないのです。

やり方の方針を決めたら、自社に合うようにカスタマイズして取り入れなければ決してうまく行きません。

あなたが考えなければならない

大企業の成功例は、経営に悩む企業トップの光明でしょう。

しかし、仕事に模範解答はありません。

大企業のやり方は、あなたの成功を約束してはくれません。

あくまで成功例はヒントと位置づけ、あなたの会社にあったやり方をあなたが考えていきましょう。

社会人となったあなたは自分で考えなければならないのです。

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