出来ない理由から考えるのはやめよう

設計部にいた頃、2年だけ開発部に出向した事がありました。

開発部と言っても、パーテーションの向こう側に行くだけなので、距離的な物や精神的なものは何も変わらなかったのですが、開発部ならではの解析装置などもあってとても新鮮な気持ちでした。

上司としては「開発部にいって3次元解析や、3次元作図の技法を学んできてほしい」と言って送り出してくれたので、それをしっかり身に着けられるように積極的に使用していました。

3D-CAD

3D-CADとは、PC画面上に立体構造を作れるソフトウエアの事です。

通常の作図ソフトはCADと呼ばれています。

3次元の図面はまだ歴史が浅く、寸法の入れ方、表面粗さの入れ方等が確立していません。

どちらかと言えば、2次元の図面では分かりづらい部分を、実際に画面上で立体化させてわかりやすくするための道具でした。

3次元解析で、破壊シュミレーションなども一応できたのですが、いかんせん実験データが足りず、実用化するにはまだまだ時間がかかる状態でした。

それでも会社の中では最新技術に近い分野でしたので、設計部に持って帰れるように一生懸命勉強したつもりでした。

必要ない

ある時、客先の複雑な構造物に、製品がぶつかる可能性があるとして、検証依頼が来ました。

それこそ、3D-CADの得意分野なので、干渉をよける為の部品構造等を考えながら作図し、ぶつかることのない製品構造を提案する事が出来ました。

立体化した画面上の製品は、とても説得力があり、誰もが自信を持って大丈夫と言える完璧な仕上がりだったと思います。

そこで、ミーティングの時、この成功例を発表し、私が教えるから是非3D-CADのを触ってみてほしいと発言しました。

しかし、上司からは思ってもみなかった言葉が返ってきました。

「そんなもん2次元でも出来る。必要ない」

2年間の努力の否定

私にとっては、今までやってきたことを否定される言葉でした。

意味するところが分からず、その時は何も言う事が出来ませんでした。

私は何のために2年間やってきたのか。

その後、設計部のトラブル事例の中に、製品立体構造を検証が2次元だと不十分で客先構造物と接触してトラブルになった事例がある事が判明しました。

必要なくはないのです。

新しい技術に慣れよ

技術は日々進化しています。

現状維持は、結果的に後退です。

新しい技術を否定せずに、会社の中で役に立てることができるかを検討する事は非常に重要な事です。

最新技術の全てが会社に繁栄をもたらすことはないとは思います。

しかし、新しい物を否定し、臆病になりながら現状維持を続ける事は、社会から遅れていくことに他ならないのです。

これは、設計部や開発部のような最新技術が目まぐるしく変化する部署だけの話ではありません。

給与明細の電子化、支払いシステムの導入、電子記録債権、勤怠管理システム等、情報技術の発達はめざましく変化しているのです。

変化させる勇気

仕事を変化させることは、すこし勇気がいる事です。

「上手くいかなかったらどうしよう」という心配や「自分の仕事が増えてしまう」など、ネガティブな面があります。

また、いざ導入しようとした時も、外側からの圧力により今のままでよいという人たちが現れます。

しかし、それは「検討すらしない」理由にはなりません。

検討してダメなら採用しなければよいのです。

そして、検討すれば、世の中の最新技術がどのような物か知ることができます。

積極的に「知る努力」をしていくべきなのです。

出来ない理由を考えるのはやめよう

新しい事をはじめようとするとき、出来ない理由を考えてしまうものです。

「このシステムはこういう事態に対応できない」と、ごく少数な例を取り出したり、「この部署にとってはサービス低下で反対される」など、新しい事をはじめようとするとき、現状維持しようとする思考が働いてしまいます。

確かに、どうしようもない「出来ない理由」というものは存在します。

本当にできない事もあります。

しかし、その理由を自身に問いかけ「それが本当に解決できない理由なのか」を考えてみましょう。

多少の努力、他部署への説得により、きっと実現可能なはずです。

ちょっとだけやってみて、出来なければやめればいい。

自分が動かない理由にしてはいけない。

あなたの部署は「今までの方法で出来るから」と、今のままでありつづけますか?

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